土木工事とは

皆さまは、土木工事とは何なのか、なにが土木工事に含まれるのか、ご存知でしょうか?
漠然としたイメージはあれど、どこまで土木工事かよくわからない方もいらっしゃるのではないでしょうか?
今回は、土木工事の定義や仕事内容について解説します!

土木工事の定義

土木工事とは建設工事のうち、建築物を建てる「建築工事」を除く工事の総称です。以下の工作物に関する事業は、土木工事で行われます。

・道路や橋、トンネル
・ダム建設や河川改修
・港湾や堤防の整備、海岸の工事
・空港の建設
・土地の区画整理
・砂防工事や地すべりを防止する工事、治山工事
・公道の下に埋設する下水道

このように、土木工事は私たちのインフラを支える上で、欠かせない役割を果たしています。

土木工事は全12種類!その仕事内容とは

土木工事は、全部で12の種類に分かれます。工事の種類が違えば、工事内容も大きく異なります。土木工事の種類と仕事内容については、以下の通りです。

・道路工事
道路工事には、新しく道路をつくる工事と、既存の道路をメンテナンスする工事の2つがあります。道路の幅を広くする等の改良工事や、標識・ガードレールなど、道路に付随する設備の工事も含まれます。

・河川工事​
堤防の建設・水門の設置・川底のしゅんせつ・川底の強化(床止め)等が含まれます。上流・中流・下流によって工事内容が異なり、上流部では地すべり防止や、砂防工事が行われる場合もあります。

・海岸工事​
河口のしゅんせつを行います。また堤防や離岸堤、護岸などの設置やメンテナンスも行います。

・ダム建設工事​
水を貯める「貯水池ダム」と、土砂を貯める「砂防ダム」に分かれます。工事用の道路を作り、河川を迂回させる工事を行った後、ダム予定地を掘削し、コンクリートなどで地盤を固め、ダム本体など必要な施設をつくります。

・橋梁・高架橋工事​
川や海、地面の上に橋を架ける工事です。基礎をつくる工事、躯体をつくる工事、橋桁をつくって架ける工事の3つに分かれます。

・トンネル工事​
山や地下、水中に穴を開け、鉄道や道路、上下水道管やガス管を通す工事です。掘削した後は、岩や土砂を取り除き、空いた穴に支保工を設置し、コンクリートで固めます。

・空港建設工事​
空港の新設や、メンテナンスを行います。新設の場合は、護岸工事や造成工事、舗装工事などで、メンテナンスは、空港にあるさまざまな施設や設備が対象となります。

・土地区画整理工事​
土地造成工事とも言います。建物などの建設に先立ち、土地をならすなどの整備を行う工事です。元の土地の状態によって、掘削や切土、盛土なども行われます。

・公道下の下水道工事​
道路の地下に、下水管や排水桝などを設置する工事です。舗装を切断して道路を掘り、下水管等を設置しますが、周りの土が崩れないように土留めも行います。

・農業土木工事​
農業を行う環境を整備する工事です。農業に向く土地にする「農用造成工事」と、河川や地下水から用水路等を作って水を引く「灌漑(かんがい)水道工事」に分かれます。排水の改良や、区画整理なども行われます。

・森林土木工事​
森林内の道を整備し、改良する「林道工事」と、治山ダムの建設や森林を造成する「治山工事」に分かれます。

・砂防工事​
山の土砂崩れや、川の氾濫を防ぐ工事です。これには、山の斜面に壁や柵を設けたり、氾濫した場所を公園にしたり、堰堤を川に設置して大きな石をせき止めたりする等が含まれます。

このように土木工事では、様々な工事が行われます。土木工事は、インフラを守る仕事であることがおわかりいただけたことでしょう。

土木工事の範囲は実に幅が広く、インフラを守る、重要な仕事です。体力を使う、仕事が天候に左右される、など、大変なこともあるかもしれません。
しかし、日々の生活を送る上で、なくてはならない仕事なのです。何よりも、他の人に成果を見てもらえることは、大きな魅力のひとつです。
土木工事を扱う建設業者は数多くあり、得意分野を持つ企業も少なくありません。あなたの興味や関心を持つ分野は何か、よく考えておくと良いでしょう。
その上で興味や関心に合った会社を選び、資格を取ることが、成功への第一歩となります。

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