みなさん、断熱工事という言葉を聞いたことがありますか?断熱工事とは、建物に断熱材を施工する工事のことを言いますが、断熱材の施工によって室内の気密性がアップし、夏の暑さや冬の寒さ対策に役立ちます。
さらに、断熱工事を行うことによって、気密性が高まり省エネや結露対策にも効果があります。
今回は断熱工事の概要・効果やメリットをご紹介します!
断熱工事とは
断熱工事とは、建物の屋根や壁に、断熱材を施工する工事のことです。断熱材とは、空気の層によって熱の移動を抑え、熱の伝導を遅らせる材料のことを言います。
断熱材は、空気を多く含んだ材質で、空気の層が多いほど、熱の伝わりが遅くなります。断熱材を建物に施工することによって、熱が室内に入るのを抑え、暑さや寒さ対策に役立ちます。
断熱工事の施行方法
断熱工事には、建物の外壁や天井、床などに断熱材を入れる方法と、複層ガラスや二重サッシ、断熱ドアなどの断熱建材を使う方法があります。断熱工事は、スポンジテープを窓の隙間に埋め込むなど、DIYで簡単に行うことも可能ですが、本格的に断熱効果を発揮させたいのであれば、業者による断熱工事をする必要があります。
断熱工事では防げない熱「輻射熱」の存在
実は、断熱材だけでは防げない熱があります。熱の伝わり方には、対流熱・伝導熱・輻射熱の3つの種類があり、断熱材が効果を発揮するのは、対流熱、伝導熱のみとなります。そのため、断熱材だけでは輻射熱は防げません。輻射熱は、暑さの原因の75%を占めていると言われており、夏の暑さ対策を行うには、輻射熱の対策を行う必要があります。具体的には、遮熱工事を行うことにより対策が可能で、これは住宅でも工場でも、どちらも同じ対応で輻射熱対策が可能となります。
断熱工事の効果やメリット
断熱工事を行うことによって室内の気密性が高まり、暑さ寒さ対策、省エネ効果、結露防止など、さまざまなメリットを受けることができます。断熱工事で得られる以下のメリットについて、それぞれ詳しく紹介します。
・夏の暑さ
断熱工事によって、室内に熱が侵入するのを遅らせ、室内の暑さを防ぐといった役割があります。断熱工事で利用する断熱材には、空気の層を内側に作り出すことにより熱の移動を抑え、熱の伝導を遅らせる効果があります。たとえば、天井や壁などに断熱工事を行うことで、外からの熱侵入を防いで室温上昇を防ぎます。
・冬の寒さ対策
断熱工事を行うことにより、室内の室温低下を防ぐことができるため、冬の寒さ対策に効果的です。断熱工事で利用する断熱材には、熱が外に逃げるのを防いで、断熱性能を高める作用があります。たとえば、壁や床下などに断熱工事を施工することによって、室内の暖房の効きが良くなるため、冬は暖かく過ごせるようになります。
・電気代の節約
断熱工事を行うことによって、室内の気密性が高まり、省エネ効果が得られるようになります。室内の気密化が低いと、天井や壁などの隙間から外気が出入りし、熱効率が悪くなります。断熱工事によって室内が高気密・高断熱となり、室内の空気が外に漏れづらく、冷暖房の効きがよくなるので、電気代を節約できます。
・結露防止
断熱工事によって、外気温と内気温の温度差により発生する結露を防ぐことができます。さらに、結露が原因で起こるカビの抑制にもつながります。
壁内での結露を防ぐ際は、結露防止の部材である防湿層もあわせて施工します。なお、断熱材は種類によって結露のしやすさが異なります。結露を防止する目的であれば、結露のしにくい断熱材を選びましょう。
結露のしにくい断熱材は、独立気泡構造で防湿性が他の断熱材より高い、発泡プラスチック系の硬質ウレタンフォーム、ポリスチレンフォームです。
まとめ
断熱工事とは、断熱材を天井や壁、床などに施工する工事のことです。断熱工事を行うことにより断熱性能が高まるので、夏の暑さや冬の寒さ対策に効果的です。
断熱工事によって室内の気密性がアップし、省エネや結露対策などの効果も見込めます。断熱工事は、施工コストのかかる外張断熱工法や、壁リフォームのように解体が伴うと費用が高額になるので、利用できる補助金や減税対策を利用しながら、コストを抑えましょう。
ただし、断熱工事のデメリットとして、人体が暑さを感じる熱の、75%を占める輻射熱を防ぐことができません。そこで断熱工事と一緒に遮熱工事(壁や屋根などへの遮熱材の施工)をすることにより、対流熱・伝導熱・輻射熱のすべての熱移動を抑えることができ、理想の断熱が実現します。
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