建設業界で役立つおすすめの資格をご紹介!後編

土木や建設業界において、責務のある仕事を担ったり、昇給・昇格を狙うには、資格の有無が大きなポイントとなるのは、前回もお話しました。今回も引き続き、土木と建設業界で役立つ、おすすめの資格を概要と合わせて紹介していきたいと思います!

測量士/測量士補

道路の上で三脚を立て、カメラのような機材を使って作業している人たちを見かけたことはありませんか?

彼らは「測量士」や「測量士補」と呼ばれる人たちです。測量士は、測量法に則って測量計画を立案したあと、実際に現場で測量を行います。道路などの交通インフラはもちろんですが、ダムやトンネルなど、私達の生活にとって欠かすことのできない建造物の工事を計画する際の第一歩となる為、非常に重要なものです。測量とは、工事計画の基礎中の基礎の部分でもあるので、測量士の仕事が担う責任は、とても大きいものだといえます。

測量士と測量士補の違いですが、測量士は測量計画という「測量の目的や期間、地域、作業量や精度及び方法等を記入した実施計画書」を作成することができるのに対し、測量士補は測量計画を作成することはできませんが、測量士が作成した測量計画に基づき、測量業務を遂行することが仕事です。

舗装施工監理技術者(一級・二級)

全国各地において、高度経済成長期につくられたライフラインの老朽化が目立つようになってきている昨今、舗装工事に関する専門的な知識と高度な技術を持つ、舗装施工管理技術者に注目が集まっています。

道路関連の工事の中でも、舗装工事は交通規制や限られた空間での作業が必要となるため、特に高い安全性が求められる工事です。そういった舗装工事の施工の計画から、全体の指揮までを行うのが舗装施工監理技術者の仕事です。舗装施工監理技術者は国家試験ではなく、一般社団法人日本道路建設業協会が実施している民間の資格となります。

RCCM

RCCMとは、土木工事関連の専門技術者の資格を持つ人のことを指します。シビルコンサルティングマネージャー(Registered Civil Engineering Consulting Manager)の略です。建設コンサルタント業務に関する資格で、コンサルティング技術を測る物差しとなります。内容としては、監理技術者、照査技術者、業務担当者として、適正に業務が行われているか、業務成果にミスがないか等の、業務にかかわる技術上の事項に対処していきます。

現在RCCMの資格は、国土交通省でも重要視されている技術資格となっているため、注目を集めています。業界で得た専門的な知識や経験が評価され、技術士のもとで直接管理者として活躍できるようになります。
こういったことから、建設コンサルティング会社に転職する際にも重要な資格となっており、国土交通省が土木・建設工事の行う際の施工や管理においては、それぞれの専門的な技術者を必要とするため、技術士などの資格と同様に、この資格も優遇されるようになってきています。

受験資格には7年以上の実務経験が求められており、こちらの資格も民間資格ですが、非常に重視されている資格なので、取得する価値は高いでしょう。

地質調査技士

住宅や建造物を建てる際は、地盤の強度を測定する地盤調査が必要になります。その強度により地盤改良を行なったり、基礎の方法を変える必要があるなど、建設計画に影響を及ぼすことがあるからです。

そういった地盤調査の業務の中で、ボーリングや地質の計測や試験を行って報告書を作成したり、工程の管理、安全管理を行うのが地質調査技士の仕事となります。

地質調査技士という資格は「現場調査部門」「現場技術・管理部門」「土壌・地下水汚染部門」の3部門に分かれており、それぞれで受験資格に必要となる実務経験の年数が変わってくるため、受験を考えている方は注意が必要です。

環境計量士

環境計量士は、環境に関する数値を計る仕事です。具体的には、大気や水中の染物質の濃度や騒音、また振動の大きさを計ります。もともとは「計量士」という資格でしたが、1993年の測量法の改正を契機とし「一般計量士」と「環境計量士」に区分されるようになりました。ちなみに、一般計量士とは、物の重さや長さなどを正確に計測する仕事となります。

環境計量士の資格も、環境計量士(濃度)と環境計量士(騒音・振動)の2つに分かれており、前者は大気や水中の汚染物質の濃度を計測、後者は騒音や振動の大きさを計測します。環境計量士の資格は、ひとつの事業所に対し1名配属することが義務付けられているため、総合建設コンサルタント企業などでは、ニーズの高い資格といえます。

公害防止管理者

公害防止管理者は、公害が発生する可能性のある特定の工場に常駐し、大気や水質、また騒音や振動の検査を行い公害の発生を未然に防ぐ役割を担っています。

公害防止管理者は細かく13種類の資格があり、大気関係(第1種~第4種)水質関係(第1種~第4種)ダイオキシン類関係、騒音・振動関係、特定粉じん関係、一般粉じん関係、公害防止主任管理者となっています。

資格を取るメリットとは?

日々の業務で忙しく、資格を取得するための勉強時間を取ることができないという方も多いと思います。しかし、苦労して取得した資格は、特に建設土木系では大きなメリットがあります。

公共工事への入札参加資格が得られる

公共工事は入札により仕事を受注する、入札制度が導入されています。しかし、どんな会社でも入札に参加できるという訳ではありません。経営事項審査という審査を経て、評価点ごとに会社をランク付けすることで、入札に参加できるかどうかを決めており、その点数アップに貢献できるのが資格です。色々と決まり事はありますが、建築士や土木施工管理技士、建築施工管理技士等は、技術者加点の対象となっています。

自身のキャリアアップにつながる

仕事をするからには「更に上を目指したい」と考える方や「もっと待遇の良い会社に転職したい」と考える方も多いでしょう。そんな時、資格を持っていると、評価が上がります。

会社内での昇進や昇給を目指す方にとって、資格を取得することで、より責任のある仕事を任せてもらえるようになります。これから転職を考えている方にとっても、資格を所有していれば、それだけで有利です。

いかがでしたか?
たくさんの資格をご紹介しましたが、この記事がさらにキャリアアップを目指す方や、これから建設業界に転職される方の資格取得の際のお役に立てると幸いです。

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