鳶職とは

「鳶職ってどんな仕事?どのくらい稼げるの?」
鳶職の仕事に関して、このような疑問をお持ちの方のために、今回は鳶職の主な仕事内容や平均年収、また鳶職に向いている人の特徴などを解説していきます。

鳶(とび)職とは?

鳶職とは、基本的に建設現場での高所作業を担う仕事です。新たな建物を造る時だけでなく、既存の建造物を改修する時も活躍し、工事には欠かせない作業を担います。高所作業は危険をともなうため、鳶職として働くためには体力や集中力は必須です。

鳶職の種類と仕事内容

鳶職は、担当する作業によって4つに分類されます。
それぞれの内容を確認していきましょう。

①足場とび

足場とびとは、建設作業をするための足場を組む鳶職です。鉄パイプで骨格を作って、足場板を設置し高所での作業スペースを確保します。さらに足場とびは、足場を設置するだけでなく、工事終了後には解体や撤去作業も担います。建設業界では「鳶に始まり鳶に終わる」という言葉があるほどに、足場とびなくして建設は成立しません。

②鉄骨とび・橋梁とび

ビルやマンションの高層部分で、建物の骨格部分を作るのが鉄骨とびです。高層の足場で待ち構えて、クレーンでつり上げられてきた鉄骨を組み立てていきます。高所かつ狭い足場では常に危険と隣り合わせの作業となるため、ハーネスをつけるなどをして、万が一に備えなければなりません。また、鉄骨を組み立てて建設の骨組みを作る鳶職として橋梁とびがあります。橋や高速道路、高架線やダム、鉄塔などが専門で、通常の建設物とは異なる専門性が求められます。

③重量とび

重量とびとは、建設現場に大型の機械や重量物を設置する鳶職です。主に建造物の電気や空調、給排水の工事において、必要な重機を搬入・設置する役割を担うため、建築設備の専門知識が必須となり、高所作業にあたることはあまりありません。

④職長

職長は、現場の指揮命令を担って、作業に携わる鳶職人を取りまとめるリーダーの役割です。あらかじめ作業計画や手順を構築して、工程管理もおこないます。また、作業員が安心して働けるよう、現場の安全管理を徹底する役割もあります。職長になるには、労働安全衛生法で定められた2日間の職長教育を受け「職長教育修了証」を交付される必要があります。

鳶(とび)職の平均年収

厚生労働省が実施した「賃金構造基本統計調査」によると、鳶職(とび工)の平均月収は、2019年の時点で男性で28万500円、女性で21万8,800円となっており、賞与などの特別給与の平均は、男性では24万2,100円、女性が12万6,100円、年収に換算すると、男性が360万8,100円、女性が275万1,700円です。

また経験年数による月収の推移を見てみると、男性は1年目と10年目では93万以上の差が生じています。
経験年数自体はもちろんですが、役職によっても変動しますので、あらかじめ会社内ではどのように評価が上がっていくのかを確認しておくことをおすすめします。

鳶(とび)職に向いている方の特徴

鳶職の仕事は、向いている方とそうでない方の区分けがわかりやすく存在します。ここでは鳶職に向いている方の特徴を4つ挙げます。

①高所恐怖症ではない方

鳶職の仕事は高所での作業が前提ですので、高所恐怖症でないことが必須条件と言っても過言ではありません。
また、たとえ高い場所が大丈夫であっても、高所に身を置くという行為そのものが、危険であるということを常に自覚しておくことが必要です。

②体を動かすのが好きな方

体を動かすのが好きな方は、まさに鳶職に向いているといえます。これまでご紹介してきたように、鳶職はほとんどの仕事において体を動かします。じっとして仕事を続けることに苦痛を感じたり、体を動かして仕事がしたいという方は、鳶職を天職だと思うかもしれません。

③ワークライフバランスを保ちたい方

ワークライフバランスを実現させたい方にも鳶職は向いています。鳶職の労働時間は、多くが8時〜17時で残業はほとんどありません。これは陽が沈むと視界が悪くなり、現場作業がより危険になるためです。したがって、家族や趣味、学びの時間もきちんと確保したいという方は充実した生活が送れるでしょう。

④手に職をつけたい方や専門性を高めたい方

「手に職をつけて長く働きたい」「専門性の高い仕事に就き、社会人として成長したい」という方にも、鳶職はおすすめの職種とも言えます。鳶職には、仕事で役立つ資格が多数存在し、現場経験を積みながら勉強して資格を取得できれば、誰の目にもわかりやすい形で専門性を高めることができます。体を使い、技術を習得して、まさに「手に職をつける」という状態を実現できるので、意欲的に働き続けられることでしょう。

今回は、鳶職の仕事についてお伝えしました。

鳶職は昔も今も、変わらず建設現場になくてはならない重要な役割を担う仕事です。建築物がなくならない限り、鳶職は求められる仕事であり続けます。
夏は暑く、また冬は寒い環境下で体を使い作業をするため、決して楽な仕事とはいえないのかもしれませんが、未経験から始められ、努力次第では仕事の幅も給与も増えていくため、その分やりがいを持って働き続けられることでしょう。

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