今回は、鉄筋コンクリート造の躯体を構築するための「コンクリート工事」について、工事の特徴と流れを解説していきます!
コンクリート工事の概要を確認!
コンクリート工事とは、鉄筋コンクリート構造の建築物の構造体である、基礎や柱・梁・壁・床や階段などのコンクリート部材を構築する工事を言います。
コンクリート工事の特徴として、建物の大部分の構造が鉄骨や木造であっても、基礎部分は、多くの建物で鉄筋コンクリート基礎が採用されています。コンクリート工事は、建物を建てるうえでは欠かせない重要な工事のひとつです。
関連する工事として、足場などの仮設工事やコンクリートの形を保持するための型枠工事やコンクリート内で骨の役割をもつ鉄筋工事などがあります。コンクリートは、建物の強度に大きく影響を与える材料で、構造設計により必要な強度が計算されています。所定の強度を持ち、品質にムラのないことが求められます。必要な強度や品質を確保するためには、事前の準備と打設中の管理、打設後の養生をしっかりと管理する必要があります。
そもそもコンクリートって、どんなもの?
コンクリートを構成する材料は、水、セメント、骨材、混和材、混和剤です。これらの材料を混合し、作られるものが生コンクリートです。セメントは、水に反応すると化学反応を起こし、熱を発生しつつ骨材とともに硬化することで、強度のあるコンクリートの構造体を形成します。水は水道水や井戸水や地下水などを使用し、セメントは石灰や石膏から作られます。
工事で使用されることのあるセメントの種類もいくつかあり、最も一般的に使用されるセメントは普通ポルトランドセメントといいます。この普通ポルトランドセメントより強度の発現が早く、低温でも強度が出るといった特徴のある早強ポルトランドセメントや、普通ポルトランドセメントより水和熱が小さく、乾燥収縮も小さいのが特徴の中庸熱ポルトランドセメントを使うこともあります。これは、高強度のコンクリートや、大きな断面を一度に打設する場合に採用されます。さらに、普通ポルトランドセメントに比べ、強度の発現は遅いが、長期強度が大きいといった特徴のある高炉セメントという種類を使うこともあります。
コンクリートの打設とは
一般的な打設は、型枠の中に生コンクリートを流し込んで行われていますが、ただ流し込めばよいというものではなく、打設を行うにあたっては、入念な準備と計画がなければ、良いコンクリート構造物を作ることは出来ません。打設手順は以下のような手順で行われます。
①掘削作業
まずは掘削作業に入ります。施工開始時に、お客様と高さや水の排出の勾配などを打ち合わせで決めてから、実際に掘っていきます。コンクリートの厚さや、実際の現状土の高さにより、掘削の深さも変わっていきます。
②砕石下地
次に砕石での下地です。泥のままコンクリートを打ってしまうと、後々下がってしまって割れてしまうので、必ず砕石による下地を作ります。また、この時にしっかりと機械で転圧することによって、後に下がることを防いでいます。
③金網補強(ワイヤーメッシュ)
次は金網による補強です。金網を入れることによって、コンクリートの強度を上げて、より長持ちするようになります。
④コンクリート打設
ここではじめてコンクリートを流し込みます。広いところなどはポンプ車などでも打設することが出来ます。
⑤完成
打設したコンクリートを仕上げて、完成になります。
コンクリートの仕上げは金ゴテ仕上げや、勾配がきつい所などは刷毛引き仕上げなども出来ます。約2週間程度は車などの重いものは置けません。コンクリートが完全に乾くには、約1か月もの時間がかかります。
今回はコンクリート工事の概要を解説しました。
コンクリートは、建物の強度に大きく影響を与える材料で、構造設計により、必要な強度が計算されています。必要な強度・品質を確保するために、事前の準備や打設中の管理、また打設後の養生をしっかり管理することが大切です。コンクリート工事に興味のある方、またコンクリート工事に関わる仕事をお探しの方、plusworkではコンクリート工事をはじめ、建築関係の求人を多数掲載しております。この機会にぜひ覗いてみてはいかがでしょうか?