みなさんは、建築金物工事という種類の工事があるのをご存知ですか?建築業界にはさまざまな工事がありますが、そのなかでも今回は建築金物工事について、詳しくご紹介していきたいと思います!
建築金物とは
一般の建築物に用いられる金物類の総称です。
内容としては、建物の構造部分に使われる継手金物や、窓や扉など開口部の開閉や制御に用いられる建具金物、そのほか壁下地などに用いられるラス類や階段の滑り止め用具、また雨樋(あまどい)の受け金具などの飾り金物もこれに含まれます。構造用金物のなかには、木構造に使われる羽子板(はごいた)金物や箱金物、アンカーボルトなどがあり、最近では火打ち土台や火打ち梁(ばり)にも使われています。また、木造トラスを組むときには各種のジベルやジョイント金物が使われるほか、かすがいやリベット、構造的ではない換気口のグリルや暖炉や階段の手すり金物など、その種類はとても多くあります。
建具金物は建具に用いられる金物で、錠やかんぬきのように、開口部の出入りを制御する金物と、窓や扉の開閉が円滑に行われるための戸車や丁番(ちょうつがい)、また建具の位置を制御するためのクローザー、ストッパーなどがあります。これらの金物には開き戸用、引違い用、上げ下げ用などがあり、また付属金物としてガードチェーンや建具に取り付けられる引き手や取っ手の類、サッシ用のクレセント(締め金具)、また金物の機能に対して装飾的なものを付加した飾り金物などもあります。これらのなかでも、特に錠については各種の機構があり、ピンシリンダーやレバータンブラー、またマグネチックタンブラーが使用され、最近ではカードを錠前に差し込むことにより電気的に、または物理的に施解錠できるようになりました。また、可変タンブラー錠や電気錠なども生産されるようになり、錠の性能は良くなりましたが、これにより扉や丁番など他の部品との性能の調整を図ることが必要となりました。
建築金物には、ほかに目地(めじ)金物や網金物などがあります。目地金物は、人造石仕上げや壁パネル材の目地材として用いられるもので、黄銅製やアルミ合金製などの金属目地でつくられます。また、モルタルなどを用いる塗り壁の下地として、エキスパンドメタルや鉄線を編んで金網とした、ラス類が使われます。そのほか、階段の段鼻に滑り止めと、その保護に使われる金物(ノンスリップ)やカーテンレール、戸車レール、床や天井、壁などの下地材として使われる、鋼製下地材があります。
建築金物工事の仕事内容
建築金物工事の仕事内容は、建築物の構造に必要な金属部品を製作して、設置するだけでなくその部品が正しく機能するよう、調整や修理なども行います。また、建築物の耐震性や防火性能を高めるため、適切な金物を選定することも建築金物工事における重要な役割です。さらに、建築物のデザイン性や美観にも配慮して、金属部品の形状や色合いを調整することもあります。建築金物工事は、建築物の安全性や強度を担保するだけでなく、同時に美しさや快適さも追求する、重要な職種です。
内装建築金物工事
建物内での建築金物工事を「内装建築金物工事」と言います。天井や壁などの内装部分への建築金物を取り付ける工事で、近年では鋼板やアルミ素材のスパンドレルを使用することが多いです。金物は、建物を構築するためには必要不可欠なものなのです。
外装建築金物工事
建物外での建築金物工事を「外装建築金物工事」と言います。建物の外階段や階段、手摺といったものから、お店の看板などのデザイン性が求められるものまで幅広い金物工事に対応しており、新築だけでなく経年劣化や損傷などによる改修工事を請け負うこともあります。金物工事は一般的に、用途に合わせて製作したものを取り付ける製作物取り付け工事と、大量生産されている既製品の取り付け工事に分けられます。
今回は建築金物工事をご紹介いたしました。
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